2005年07月20日

★100%の闘争心−全日本女子バレーの栄光、挫折、そして再生

4163665005.09(100%の闘争心).jpg女子バレーの柳本監督の本を読み始めたことを親友に伝えたところ、
早速オススメ本の書評が・・・
書評までなんだか熱い。こちらも読んでみようと思います。

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100%の闘争心 全日本女子バレーの栄光、挫折、そして再生


今、お茶の間を熱くしているのではないでしょうか?

そう。女子バレーです。自分も熱くなっています。

しかしこんな女子バレーも、1984年のロサンジェルスオリンピック以来、
メダルからは遠ざかり、
しかも、2000年のシドニーオリンピックでは予選落ちと、
ここ20年で凋落の一途を辿ってきました。

しかし、そんな雰囲気は今の全日本には感じません。


なんでこの熱さを感じるようになったのかと思い返してみると、
それは、柳本監督と、その柳本監督が協会の反対を押し切り
7年ぶりに全日本に呼び戻した吉原前キャプテンが、
わずか1年で、女子バレーの低迷期からオリンピック出場へと導いたことによると思います。

それからは久々に、女子バレーに対しての期待を胸に、応援をしている自分がいます。
そして今また、そのアテネ組みの「竹下・高橋・杉山・大友」を中心に、
全日本が奮闘しています。

「一体、この二人はどんな魔法をかけたのか?」と

 思わずにはいられませんでした。

自分も、普段、一生懸命に仕事には取り組んでいるつもりではいます。
でもどこかで、「このままじゃ駄目だ。こんなんじゃ結果なんて出ない」と思っているのに、
心の奥底では、いろいろな状況や環境のせいにしている自分がいます。

そんな自分の目を覚ましたく「女子バレー」の本がないかなと本を探し、
この本を見つけました。
一言で感想を言うと、「是非読んで欲しい」ということに尽きます。
あまりにもリアルで、一気に読んでしまいました。

見事アテネオリンピックに出場し、本選でも世界5位となった全日本。


しかし、その裏側では、吉原を初め多くの主力選手が、チームを離れ、
そして辞退するという危機的状況があり、
そこには、「選手と監督」との間に、「大きな確執」があったことが書かれています。
「監督と選手」との間にある「心の溝」が浮き彫りにされています。



今の全日本を見るに「そんなことあったの?ウソでしょ?」と
信じられない気持ちにもなりました。
「もし、自分がその場にいたら…どうするんだ?」と考えてしまうような
衝撃的な場面がたくさんありました。
「ここまで書いていいのか?」と言いたくなるくらいの

「内紛だらけの内幕」が書かれていました。

しかし、そんな「バラバラ、ボロボロ」のチームの中心にいた
吉原キャプテンに対する他の選手の信頼によって、
チームが「ギリギリ」繋がっていたことも分かります。


この本は単なる「女子バレー、復活の歴史」などではなく、
吉原キャプテンの涙の告白や全12人の選手の証言に基づく、
「全日本女子バレーのドキュメンタリー本」です。


ここで「どんな本なのか?」をイメージしてもらえればと思い、
本書から、例として、2つの場面を切り取ってご紹介したいと思います。

●一つ目は、「32〜35P」を中心に書かれている、
チーム結成当初の吉原選手のリーダーシップでビジョンを提示する場面です。

吉原選手は7年ぶりの全日本のあまりの覇気のなさに愕然としたそうです。
世界で勝てなくなると、アジアで勝とう、アジアでも勝てなくなると、せめて韓国には勝とうと、
目標設定がチマチマしてきたために、この10年近く韓国にさえほとんど歯が立たなくなっていた現実を見たのです。

そこで吉原選手は、2003年5月の集合初日に選手たちの前で高らかに宣言しました。

「私たちの目標は、まず今年開催されるワールドカップで優勝すること。
 そしてアテネ五輪ではメダルを獲る」


みんなは、「何を夢見たいなことを言っているんだ」と言わんばかりに
シラーっとしていたそうです。

しかしそう言った以上、吉原選手は誰よりも多く練習をしました。
朝6時には自主練習を始め、夜は9時まで練習をしていたそうです。

他の選手たちは、必死に吉原についていこうとしました。

しかし、そんな選手を見て、吉原選手はこう言ったそうです。
「誰かがやっているから、私もやらなきゃという練習はやめてね。そんなの意味がないから。
体育館で一緒に過ごすふりをするのはやめてね」


「卓越した技はあるものの、身長が低い、全日本の選手に相応しくない」と揶揄され、
シドニー五輪予選の敗退では「戦犯扱い」された竹下現キャプテンと高橋選手。
この2人は今や全日本の大黒柱です。

その竹下選手が吉原選手のことをこんな風に言っています。

「勝つことに対するこだわりは凄い、と聞いていたけど、本当に凄い人だった。
1ミリの妥協もない。
これまでの全日本は、トモさんのように強力に選手を引っ張っていく人がいなかった。
今考えれば、低いレベルで妥協があったと思うんですよ。
もちろん、その時はいっぱいいっぱいと思っていましたけど、、
でも自分たちが、もっと高いレベルまでいけるんだということを知らなかった」と。


そして、2003年のワールドカップでは不利な試合をことごとくひっくり返し、
日本が全く勝てなかった韓国を接戦のうえ破り、ヨーロッパチャンピオンだったポーランドを下し、
ワールドカップ5連覇を狙っていた難攻不落のキューバさえ打ち破りました。

そして、世界最終予選では、ライバル韓国を3−0のストレートで破り、アテネへの出場権を獲得したのです。

このような活躍もあって、2004年6月上旬のある民間リサーチ会社が行った
「アテネ五輪で応援したい競技」というアンケート調査では、
女子バレーが62%でトップとなり、2位はサッカー、女子マラソンは52%で、10%もの差がついたのです。

しかし、そんなチームも順風満帆ではなく、
むしろアテネオリンピックに向かう過程では空中分解寸前の状態になっていたのです

(これ以降も、正に「赤裸々」な告白が続きます。監督の厳しい要求と選手の監督批判の繰り返しの中で、
 どうそれをチームは乗り越えていったのかが、本当にリアルに書かれています)


この場面を読んで。

「リーダーシップ」とか「ビジョン」とは、
「絶対やるんだという本気の気持ち」なのだということを
教わりました


いや、圧倒的な迫力で、再認識させられました。


●2つ目は「208〜221P」を中心に書かれている、
高橋選手の不調に対する柳本監督の対応の場面です。

日本はアテネオリンピックの第一戦でブラジルに敗れ、続く第二戦のイタリア戦。
イタリアのIDバレーが、日本の高速コンビバレーの鍵を握る高橋選手を徹底して
狙って来ました。
加えて、高橋は緊張で、自分のパフォーマンスが発揮できないことに苦しんでいました。

そして、1セット目の4−8とリードされた場面で、柳本監督がなんと
中軸の高橋選手をベンチへと下げてしまいました。

選手たちは、コートの中でこんな風に思っていたそうです。

「それはないだろう。
 ここで我慢して使い切らないと、この後立ち直るきっかけを失ってしまう」

後に、成田選手はこんな風に言っています。
「繊細だからこそプレッシャーにも悩まされる。
しかし、すぐに立ち直るのもシンなんです。
だからこそあそこで替えて欲しくなかった。
すぐに替えてしまったら、立ち直るきっかけがなくなってしまう。
我慢して使い続けて欲しかった」と。


この場面を読んで。

「勝利を目指す」のか?「選手の力を発揮させる」のか?
「目的達成」がすべてなのか?「人材」がすべてなのか?

というようなことを考えさせられました。
こんなことで悩んだことのないチームリーダーは先ずいないと思います。


これら2つの場面の他にも、上げていけば切りがないくらい、考えさせられる場面がたくさんありました。

そして、この本を読んで、勝利の場面に感動し、涙しました。
この本を読んで、選手の屈辱的な悔しい気持ちに辛くなり、涙しました。

そして、自分自身を振り返りました。

「自分自身、目標を下げていないか?
 世界一になる、なんていう強い気持ちを果たして自分は…。」

「この本に書かれていることに比べたら、自分の置かれている環境は恵まれてる。
 がんばらなきゃ…。」と。


●「絶望的な状況から劇的なV字回復を果たしたケースが知りたい方」
●「上司と部下との考え方の不一致に苦しんでいる方」
●「中間管理職として苦悩している方」
●「リーダーシップとモチベーションは口だけではどうしようもないと思っている方」


こんな方には、本当に是非おススメの一冊です。
100%の闘争心 全日本女子バレーの栄光、挫折、そして再生
posted by 23book at 02:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 親友から教わる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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